ストレスという言葉を知ってしまった僕たち
最近息子がたくさん言葉を覚えてきた。
最初は、「まんま」とか「わんわん」とか超簡単な単語だけだったけど、最近はちょっと難しいのも言えるようになってきた。
ボクのお気に入りは 【ジャムおじさん】
“じ” にアクセントがくるというなんとも滑稽な発音がたまらない。
という前置きはさておき。
言葉を覚えるにつれて、もちろん感情を伝える言葉も身につく。
「痛い」とか「怖い」とか。
息子の場合で言うと、
まさに痛いとか怖いという言葉をめっちゃ使うようになったのよ、目に見えて。
今まで同じシチュエーションで全然平気やったことが、「怖い・・・」となってできなくなったり、
もっと言えば、なんにも当たってないのに「痛い」って足押さえてしゃがみこんだり。
もはや “痛い(痛そうな)事象” =「痛い」で、実際に痛いかどうかは関係ないように思う。
そして気付いた、これは『言葉の魔力』だと。
コトバって凄いと思う。
物の名前もそうやけど、考えてることとかその時の気持ちとかを、共通認識として伝えられるから。
「トマト」って言われたら何かわかるし、「かゆい」って言われたらだいたいどんな感じか想像ができる。
ほんとスゴイ。
でも逆に、その言葉を知ってしまったがために、
今までその表現の仕方を知らなかった “あの感情” を表す言葉を知ってしまったがために、
変に意識してその言葉に捕らわれてしまうことってあると思う。
例えば、「ストレス」なんかはそうじゃないかという気がする。
「ストレス」という言葉が日本で一般的になったのはバブル時代らしい。意外と最近!
それ以来、学術団体「日本ストレス学会」が発足したり、森高千里が「ザ・ストレス」という曲をヒットさせたり、
世の中はストレスだらけになった。まさに【ストレス社会】
もちろん医学的に「ストレス性胃炎」とかそういうものは正式にあるし、
今まで謎の病気で苦しんでいた人に「ストレス」という原因を特定してあげることでちょっとは気が楽になったり、
悪いことばかりじゃないと思う。
でも、ちょっとしたことでも “あーストレス溜まるわ~” って感じて、それよってますますイライラしたりして、
不幸を増大させている人が非常に多いことは間違いないんじゃないかな。
ちょっと言いすぎかもしれへんけど、ボクは「肩こり」も同じ類のものだと思っている。
今は専門的な言葉も含めて色んな言葉をすぐに検索できるから、ますますこの状況に拍車がかかっているだろう。
コロナが世界を襲っている今もそう。
知らなくても良い言葉を中途半端に知ってしまって、それによって恐怖が増大して訳が分かんなくなってしまっている人がむちゃくちゃ多い。
ネットのコメント欄とか見てるとスゴイもんなあ。
下手に難しいことを調べて無駄におびえるんじゃなくて、
こういうときこそ自分ができること、コントロールできる範囲のことに集中しよう。
明日もええ日になるで。
ではまた!