『不満』という感情について
世の中、不満だらけだ。
あちゃこちゃで何かしらに対する不満が飛び交っている。
ボクの経験上、同じ環境にいても不満を言う人と言わない人がいて、
そうすると、不満を言うかどうかというのは、きっと、その人が置かれた環境というより “性格” による部分が多いのだと思う。
この点に関し、先日読んだ本の中に、「なるほど~」っと唸ったことが書いてあった。
その本は、メガネ屋さん『OWNDAYS』の社長、田中修二さんが書かれたこの本。
もともと、『破天荒フェニックス』という、田中社長がOWNDAYSを再建したストーリーをもとにした小説を読んで、これがめちゃくちゃ面白かった。
なので、続いて出たこの本をkindleで秒速でポチッたという流れ。
本の内容はここでは割愛し、本題に戻すと、
『不満』というものに関して田中社長はこのように語っている。
OWNDAYSを買収した際、スタッフの不満を解消しようと努力を続けたが、そのほとんどは徒労に終わった。
ひとつの不満を解消すれば、すぐに次の不満が湧いてくる。
そもそも、誰も不満がない状態なんてありえない。
不満というものは、人が何かを望み、その望みが叶わないというギャップを抱えている状態であるため、むしろ良いことではないか。
この人が成長する唯一無二の大事なエネルギーを、ただただ解消するだけでなく、うまく点火することが大切だ。
その一方でこうも言っている。
会社にとって一番大事なのは、不満を取り除くことではなく「納得」してもらうこと。
「不満だし、納得もいかない」という状態では人は前向きになれないが、「不満だが納得できる」という状態であれば頑張ることができる。
なぜそうしなければいけないのか?どうすればできるのか?どうしてそうなれないのか?ここが明らかにされ、ハッキリと理解できれば納得がいき、自分の中にあった不満を「解決すべき自分たちの問題」として前向きに捉えられるようになるのである。
これには激しく共感した。
こんなことがちゃんと言葉にできるって、いいな~、すごいな~、とも思った。
確かに、「給料が低い」と不満を言っている人は、おそらくちょっと給料が増えても同じように文句は言うし、仮に倍になったとしても今度は違うことに対して不満をこぼすだろう。
でも、会社の利益構造から、査定の基準、その人の評価まで、何から何まで隠すことなく説明し、
「なぜその人がその金額しかもらえないのか」をキチンと理詰めで説明できれば、
「文句言っててもしゃあないな」という “納得” した状態になると思う。
今後、コンサルをやっていくうえで、絶対に押さえておきたいポイントだなと思ったし、
なんなら今進んでいるプロジェクトでも、もろに役立つ考え方だ。
田中社長、ありがとうございます。
ではまた。